福岡市南区の行政書士が、就労継続支援B型事業所の皆様向けに「目標工賃達成指導員配置加算」についてわかりやすく解説します。
加算の目的、算定要件、計算方法、届出書類、注意点まで、現場で役立つポイントをまとめました。
目標工賃達成指導員配置加算とは?
障がいのある方の工賃向上を目的に、目標工賃達成指導員を配置することで算定できる加算です。
加算の目的
この加算は、障がいのある方の地域での自立した生活の実現を目指し、工賃の向上を後押しすることを目的としています。
目標工賃達成指導員の主な業務内容
- 工賃向上計画の作成
各都道府県が作成する「工賃向上計画」に基づき、事業所独自の工賃向上計画を策定します。 - 工賃目標達成への積極的な取り組み
具体的な例を以下に紹介します。- 例①:製品・サービスの販路拡大
障害者優先調達推進法に基づき、自治体からの受注を目指す取り組み
※福岡市も毎年度、調達目標額を含めた方針を策定しています。 - 例②:農福連携による新たな作業機会の創出
地域の農業団体などと連携し、利用者の活動の場を拡大します。 - 例③:ICT機器の活用による作業効率向上
パソコンやタブレットを導入し、作業の幅を広げたり効率を高めたりする支援を行います。
- 例①:製品・サービスの販路拡大
- 工賃向上計画の作成
加算の算定要件(※すべてを満たす必要があります)
- 報酬体系
以下のいずれかであること:
・就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)
・就労継続支援B型サービス費(Ⅳ)
※いずれも 従業員配置6:1以上 - 目標工賃達成指導員を1名以上配置
- 職員配置要件
以下の職員数の合計が、利用者数 ÷ 5 以上であること:
・目標工賃達成指導員
・職業指導員
・生活支援員
※いずれも常勤換算方法により算出
- 報酬体系
報酬単価(1日あたり)
| 利用定員 | 単位数 |
|---|---|
| 20人以下 | 45単位/日 |
| 21~40人以下 | 40単位/日 |
| 41~60人以下 | 38単位/日 |
| 61~80人以下 | 37単位/日 |
| 81人以上 | 36単位/日 |
モデルケース:福岡市の就労継続支援B型での加算例
- 利用定員:20人
- 平均利用者数:18人
- 報酬体系:就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)
- 目標工賃達成指導員:1人
- 職業指導員:1.4人
- 生活支援員:1.4人
※職員は常勤換算法で計算
職員数合計:1 + 1.4 + 1.4 = 3.8人
必要職員数:18 ÷ 5 = 3.6人
→ 条件を満たしているため、45単位/日で算定可能です。
よくあるご質問(FAQ)
Q:目標工賃達成指導員は、生活支援員などと兼務できますか?
A:福岡市の場合、兼務は不可とされています。
事前に各自治体(指定権者)へ確認することをおすすめします。
福岡市での届出・提出書類
加算を算定するには、事前に指定権者(福岡市など)への届出が必要です。
主な提出書類(福岡市の場合)
- 目標工賃達成指導員等の配置状況
- 従業員の勤務体制および勤務形態一覧表(資格証や研修修了証が求められることもあり)
- 工賃向上計画
- 変更届出書
- 届出書
- 体制等状況一覧表
まとめ
この加算は、新たな人員配置が必要で、事業所運営に密接に関わる重要な加算です。
書類の数も多く、記録管理や届出手続きに時間と労力がかかります。
この加算を活用して利用者の工賃向上を目指す事業所様は、業務日誌などの記録をしっかり残すことがポイントです。
当事務所では、書類作成から届出までを一貫してサポートいたします。
初回相談は無料です。お気軽にご相談ください。
参考資料・関連リンク
- 『障害者総合支援法 事業者ハンドブック(報酬編)』2024年度版 第1~3巻
- 福岡市|指定申請・変更届出関係
- 福岡県|工賃向上計画(令和6年度以降)
- 福岡市|障福岡市障がい者就労施設等優先調達方針の策定について
- 厚生労働省|就労継続支援事業における生産活動の活性化に関する調査報告書
- 厚生労働省|令和6年度 障害福祉サービス等報酬改定資料

コメント